お正月の奈良 その2
1月2日(土)
きょうは、今回の旅のキーポイント、長谷寺と室生寺を訪ねます。
桜井市・長谷寺。
長谷寺と言えば、整然とした長い登廊と✿牡丹が有名ですが、他の場所の写真をあまり見たことがありませんでした。
で、登廊を上り終えて着く国宝の本堂がとても大きく、こんな舞台があって景色が遠くまで見通せることにとても新鮮な感じを受けました。
たぶん、昔の人もそんなふうに思ったんじゃないかなって思います。
登廊の斜め屋根の向こうに見えるのは鐘楼。手前は舞台へ出る回廊です。
長谷寺のご本尊の十一面観世音菩薩立像は、1,018㎝。大きいので、普通の参拝場所からは上半身しか見えません。特別拝観を受け付けていたので申し込み、階下部分に入って足元から見上げることができました。
すっくと立った御姿は実に心強く、どんなお願いでも聞いてくださるような感じがしました。長年に渡って参拝者が結縁のために触れて黒光りしている御足に私も触れてみましたが、大きく温かだったのがとても印象に残っています。
* * * * * * * * * * * * * 室生寺へ * * * * *
【宇陀市・室生寺五重塔】
たくさんの国宝がある室生寺。山に囲まれた深い緑の中にそれぞれの伽藍が美しく配置されています。ここにも少し雪が残っていました。
あまりにも有名な五重塔を、いろいろな角度から撮ってみましたが、五重塔はやはりこの角度から見上げるのが一番美しい。
見れば見るほど、桧皮葺の屋根の軒の出の深さと朱塗りの柱や白壁との絶妙なバランスにため息が出てしまいます。
五重塔の脇から、急で不安定なたくさんの石段を上ると奥の院。途中には、天然記念物の暖地性羊歯が生い茂る場所などもあり、しっとりとした山深さを感じます。
…さすが女人高野。女性がたくさん降りてきました。
静かに何物をも包み込むような雰囲気を持つ室生寺もまた、立ち去りがたい素敵なお寺でした。
今回は平城遷都1300年祭の始まりで、いつもは見られないものをたくさん見ることができました。しかしそれでも、まだまだ見るところがたくさんあると再認識させられた奈良の旅です。
古都にはやはり奥深いものがあるのでしょうね。
室生でのお昼は、太鼓橋たもとの橋本屋本館で山菜料理の御膳。山の幸づくしでとてもおいしかった。
たまたま私が座ったテーブルそばの壁に、写真家・土門拳が病の後に左手で書いた額が飾ってありました。
以前から行きたいと思っていた長谷寺と室生寺…。
計画してはみたけれど、電車・バス派の私たちにはちょっと足回りが不便で「今は時間が足りない」とあきらめていた場所です。
今回は、A社のツアーを利用しました。ここのツアーは以前にも利用したことがありますが、どちらかというとゆったりとした行程に加えて現地での自由度も高いので、勝手に歩き回りたい私たちにはぴったりです。
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いい旅をなさいましたね。奈良は私の大好きな所です。次回おいでになる時は、①「六根清浄」(だったかな?)の襷をかけて三輪山に登る ②談山神社から飛鳥めがけて一目散に山道を下る ③甘樫が丘に登る の3つの追加をお勧めします。ただしツアーでは無理なので、昔の同僚などを誘っておいでになるのがいいかもしれません。
投稿: シイナビッチ | 2010年1月15日 (金) 17時21分
シイナビッチさん
連れて行ってもらおうかな~。
室生寺の近くで登山姿の人をみかけました。
どこを歩いて来たのかなあと、興味津々でしたが…そうだったんですね。
青春時代を奈良の地で送った先輩がいるので聞いてみようと思っていたところです。
新緑の頃にお誘いして
投稿: pallet | 2010年1月15日 (金) 22時22分