8/5~9 聖岳・赤石岳 その5(ふたたび椹島へ)
2010.8.9(月) 赤石小屋~椹島…
昨夜から降り続いていた雨がもうすぐあがりそう。
雨具を着ようか着まいか迷うところです。
小屋の玄関前に、つい先ほどまで雲に隠れていた聖岳が姿を現しました。
東尾根の長さが、手に取るように見えます。気の遠くなりそうな長い尾根です。
5:20。
雨具を付けて出発。
ほの明るくなったばかりの山道に、カニコウモリの白い花がまるで足元灯のように続いています。
この下山路は、おおむねあまり変化のない鬱蒼とした樹林帯の中を行きます。
途中2か所ほど「ハチに注意。静かに歩いてください」との注意書きを見かけました。
スズメバチかしら? 怖っ!
どこに巣があるのやらわからないので、しばらくはそ~っと歩きます。
小屋から2時間ほどの樺段を過ぎると、今朝早く椹島を出た人たちと時々すれ違うようになりました。
でもでも…、このルートを登りに取るのはかなりシンドイんじゃないかしら。
椹島から赤石岳山頂までは高度差2000m、赤石小屋まででも1440mほどあります。こんな長い距離をほとんど展望のない中、黙々と歩き続けるなんて…、なんだか修行僧にでもなった気分になりそう。
いい加減いやになってくるころに、ひょこっとこんな明るい緑色があったりしますが…、また同じような道になるので、ひたすら歩いて下るのみです。
急な斜面のジグザグを繰り返すうちに、周りが植林帯になってくればもう少しで椹島です。小屋からおよそ3時間経っています。
「でも、こういうところからが長いのよね。後ろからず~っと団体さんが追いかけてくる?ので、余計に疲れちゃった」と、なんだかちょっと愚痴っぽくなってますよ、あらあら。
で、やっと…
「あっ、この鉄階段、覚えてる! ラスト~!」。
林道へ下り立って左へ行くと、椹島ロッジです。
林道を少し歩いて表示に従い、舗装路を離れてゲートの脇から林の中を下ります。
フシグロセンノウやキツリフネなどのお出迎えをうけ、井川山神社にこの5日間の無事の報告とお礼を(遠くから)述べて、懐かしい!?椹島ロッジに到着です。
9:20。小屋を出てからちょうど4時間でした。
まずは、レストハウスでバスの受付を済ませます。
畑薙第一ダムから静岡へ向かうバスは14:25発の一本だけなので、椹島発は13:00のバスで大丈夫です。
時間はたっぷりあるので、掃除の済んだばかりの浴室でシャワーを浴び(今日は下山者用お風呂はなくシャワーのみ@500)、レストハウスで生ビール、ゆでたてトウモロコシ、おいしい手作りカレーライス…って、また食い気ばっかり
。
ところで、バスを待つみなさん。
だいたいが同じ日程で山へ入っているのでなんとなく顔見知りになっています。
砲台休憩所で一緒になり追い抜かせていただいた70代後半と思しきおじ(い)さま4人組。
今朝も早くに出発なさったようだけどやっぱり途中で追い抜いてしまって…。
「今日中に帰れるかなぁ」なんておっしゃってたけど、ちゃんとお風呂上りの顔をしてバスの列に並んでらっしゃる。(あ~よかった。ちょっと心配してたの)。
椹島 13:00-畑薙第一ダム
14:00/14:25-静岡駅 17:50/
18:36(ひかり480号)-東京19:33.
やっぱり遠い南アルプス南部でした。
おしまい。
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コメント
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★palletさん
ふぅ、長いレポお疲れさまでした。
お蔭で私も改めて、今回の山行を振り返り復習しました。
「ヘェ、あの時、palletさん、こんなこと考えながら歩いてたんだぁ」とか、「あれ?いつの間にこんな写真?」とかね。
それにしても、実に充実、充足、満ち足りた山々でしたね。
お天気にも、良いパートナーにも、
おいしい食事にも、花の盛りにも恵まれて、
今年の夏山は、最高!
だけど、この暑さ、何とかならないものかしら。
山から帰ってきてから、ずーっと溶けちゃってます。
またどこか行こう!
投稿: ゆき | 2010年8月26日 (木) 21時16分
>それにしても、実に充実、充足、満ち足りた山々でしたね。
ほんとに!
ゆきさんの聖岳コールに、最初は難色示しちゃったけど
「行ってよかった聖岳」でした。サンキュ。
いい山だったね。
>またどこか行こう!
行こう行こう!どこ行く?
投稿: pallet | 2010年8月26日 (木) 23時00分
palletさん ゆきさん こんばんは
ほんと、長いレポ、ご苦労様でした。
私も、とても楽しく拝見しました。
聖岳での展望はやはり素晴らしくて良かったですね~
私が見れなかった景色もいっぱい見せていただきました。
百間平も、歩く前方に赤石岳が見えていたんですね、素晴らしい。
そして、ほんと、お二人はおちゃめさんとひょうきんさんの素敵なコンビですね。
見ているほうも楽しくなりました。
お互い、いい南アルプスでしたね。
それにしてもこの夏は本当に暑い。
私も秋風が待ち遠しいです。
投稿: sanpo | 2010年8月27日 (金) 20時22分
聖岳からの展望、sanpoさんはガスで見られなかったんですよね。
途中までは晴れてたのに、ほんとに残念でしたね。
ここで少しは見ていただけたとしたら嬉しいです。
でも、私もsanpoさんのレポ見て、
「景色って、どうしても進む方向しか見えないんだなあ」って思いました。
兎岳のタカネビランジのバックに、あんなふうに聖岳が見えていたなんて!って。
ところで…
えっ?ひょうきんはゆきさんに決まってるけど、おちゃめって私のこと?
このよしもとコンビでよければ、こんどこそどこかへごいっしょしましょう。
投稿: pallet | 2010年8月27日 (金) 22時10分
palletさん、こんにちは♪
長い長い縦走お疲れ様でした!
あらためて素晴らしい五日間だったなぁって思いました。
それにしても5日間歩きとおしたpalletさんって
やっぱりただ者では無かったんですね~!
色々な経験なさってるんでしょうね。
羨ましいなって思います。
私なんてまだホント初心者だからこんなに長く歩けないもの。
二日間で精一杯だもんなぁ。
いつの日かこうやって充実した五日間を歩けるように
これから地道に頑張って行こうかな~って思いました。
え、palletさんとゆきさんってよしもとコンビなの(笑)?
それは楽しそうだこと!いつかどこかでお会いしたいなあ。
投稿: 矢車草 | 2010年8月30日 (月) 14時53分
❁矢車草さん
私はただ者ですよん。
そんなにたくさんの所へ行っているわけでもないし、
ただ、細々長く歩いているだけ。
でも、pallet・ゆきコンビはやや(これ強調!)よしもと…かも~?
>いつの日かこうやって充実した五日間を歩けるように
>これから地道に頑張って行こうかな~って思いました。
今は情報の量が昔とは比較になりません。
うまくピックアップして行けば
矢車草さんなら私なんかにはすぐに追いついて
あっという間に追い越してしまいますよ。
いつまでも山歩きを楽しんでくれたら嬉しいな。
投稿: pallet | 2010年8月30日 (月) 18時08分
palletさん、こんにちは~♪
毎日暑くて溶けてしまいそうです。(脂肪が溶ければ◎)
ところで5日間の聖岳・赤石岳縦走(レポも^^)、
お疲れ様でした。
と~っても羨ましく読ませて頂きました。
山の中に5日間。なんて贅沢なんだろう~素敵なんだろ~
と言う思いでいっぱいです。
俗世に帰りたくなくなっちゃいそうですよね^^
ワタシの憧れの雲ノ平とpalletさんが行った聖・赤石岳。
どっちを先に行くか、本気で悩むぅ~~!
いつ行けるかわかりませんが・・・(笑)
兎にも角にも、自然体で山に接しているpalletさんの姿が好きです。
ワタシも、ゆったりとした気持ちで山を楽しみたいです♪
(どうしても「行くぞぉー!」みたいな気負いがありまして^^;)
全然関係ない話なんですが・・・
最初の写真。イナゴさんはカキ氷の上にいるのかと思っちゃった!
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ
投稿: かわみん | 2010年8月31日 (火) 18時30分
❁かわみんさん
。
カキ氷?…ほんとだ!
あのタオルとワイングラスは、前の席に座ってらしたおじさまのものです。
おひとりで笊が岳に登ってらしたそう(スゴイ!)で、
それこそゆったりと登山後の時間を楽しんでいる風でした。
雲の平と聖・赤石ね、どっちもお薦めだけど…
どちらでも、いつか必ず、ね
投稿: pallet | 2010年8月31日 (火) 21時45分