8/30 高嶺を行く その5(帰りに寄り道)
その4はこちらから。
上高地へ下りてくると、立ち寄り湯をしてそのまま慌ただしく家路につくのがいつものパターン。
きょうはたっぷり時間があるので、いつか…と思っていた国宝松本城などを見学して行こうと思います。
【 松本民芸館エントランスのベンチ 】
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松本駅のコインロッカーにザックを預けて、少し身軽になって動きましょう。
観光案内所でバスの時間などお聞きして、まずは市郊外の松本民芸館を訪ねました。
折から、松本民芸館開館50周年記念特別展と銘打って「丸山太郎と民藝の巨匠たち」展が開催中でした。
ここへ来て初めて知りましたが、丸山太郎さんという方はここの創設者だそうです。
展示品には詳しい説明がついていませんが、
これは丸山が、柳宗悦の「知ラバ見エジ 見ズバ知ラジ」と言う言葉に忠実なるが故とのこと。
「あゝ美しいとその一語でよいのです。」と。
さりげなく飾られた野の花。
展示ケースの間の柱に無造作に画鋲で留められていた…これは誰がいつ書いたものだろう。
こんな張り紙もあったけれど、ひっそっりと静かな空間の中でカメラを操作する気にもなれず
ただ「あゝ美しい」とひとりごちながら館内を見て回りました。
雑木林に囲まれた民芸館の裏手には、ピンク色の百日紅が花盛りでした。
「美しいもの」を見た後は、気温36度という猛暑の中、バスに揺られて松本城へ向かいます。
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市役所前でバスを降り、太鼓門から城内へ入りました。
黒門で入場券を買い見学入口へ向かうと、かすかに雨粒が落ちてきたような…
天守閣内に入り2階まで急な階段を上がると、突然バラバラと雨の音です。
雷も鳴り始め、光ったかと思うと轟音が響きます。
係員が総出で慌ただしく窓を閉めに走り回り始めました。
外を見ると、木の下で雨宿りをしていた人たちもずぶ濡れになり、
落雷の危険を感じてか蜘蛛の子を散らすように皆どこかへ走り去って行きました。
ものすごい雨と雷、まるで南国のスコールです。
雨はなかなか降りやまず、見終わった人も出るに出られず、天守閣の中でみなさん一時停滞です。
くたびれて座り込んだり寝転んだり…ここって…国宝のお城の中ですよね??
うふふ、なんだかおかしい。めったに見られない面白い光景を目にしたような気がします。
そして…
雨上がりの天守閣最上階の窓からはこんなに大きな虹が見えました。
これだけ大きく見えたのはほんの数分のこと。
間一髪でずぶ濡れにならずに済み、こんな大きな虹まで見れてなんてラッキーなんでしょう!!
…でも、この後で寄ろうと思っていた旧開智学校に行く時間がなくなってしまいました。
ちょっと残念だけれど、きょうはここまで。
あっ、松本城すばらしかったです。
2012.8.30(木)
徳沢7:50-明神8:40/8:55-上高地9:40/10:10(バス)=新島々11:15/11:31(電車)=松本12:00…17:18(あずさ30号千葉行)。
松本民藝館へは、
松本バスターミナルから美ヶ原温泉行きバスで15分、松本民芸館前下車徒歩2分。
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PALLETさん、おはようございます♪
ここも1番かなぁ??うひひ
松本城と読んで、何故か勝手に「善光寺」と勘違いしたかわみんです。w
ところで、松本市内には色んなギャラリーや民芸館(工芸館?)が多いんですね。
私たち家族も乗鞍の帰りに丁度開催してた
木工作家 「三谷龍二」さんの個展を見に行った事がありました。
松本民芸館も素敵な佇まいですね。ベンチがとっても可愛らしい♪
沢山の人が座って触ってピッカピカに光ってる(笑)
百日紅の紫がかった桃色と燻し銀の瓦、あけびの蔓。
何気ない風景なのにすっごく素敵に切り取ってある写真でいいな~♪
投稿: かわみん | 2012年9月 9日 (日) 09時38分
❁かわみんさん こんにちは

松本は伝統的に民芸の思想を受け入れる素地があったようです。
毎年春にはクラフトフェアが開かれているようですよ。
駅外の送迎車待合場所でもこの夏、素敵なベンチを見かけました。
駅前には「岳都」「学都」「楽都」のモニュメント?などもあって
松本って、独特の文化都市だなと思います。
百日紅の色ね、私も「桃色」って書こうかなって思ったの
こんな写真に目を留めてくださってありがとう。
何気ないって、いいですよね。
投稿: pallet | 2012年9月 9日 (日) 18時17分
palletさん、こんにちは。
ご無沙汰しました。
松本民芸館、懐かしいです。
学生の頃、凹んだときに私が行くのは、
「アルプス公園」「あがたの森(旧制松本高校)」、そして「民芸館」でした。
自然のなかに身を置くのとは、また違う感覚、
時間の狭間に身を委ねられるような空気が好きでした。
palletさんのお陰で、あの頃の気持を少し思い出しました。
ありがとうございました。
投稿: ヒサ | 2012年9月 9日 (日) 21時58分
>自然のなかに身を置くのとは、また違う感覚、
>時間の狭間に身を委ねられるような空気が好きでした。
そう。今思ったんだけれど
時間の狭間に身を委ねるって、母親の胎内に戻って行く感じかもしれませんね。
私が見て回っている間、誰もいなくって素敵な時間でした。
あがたの森へも行きたかったのですが…次回は必ず行ってみましょう。
あの頃の気持ち…ヒサさんの大切な「あの頃」ですね
投稿: pallet | 2012年9月10日 (月) 10時20分